「米国ストアマネジメント研修」

2013年3月10日

3月2日(土)成田国際空港、北ウイングに13時集合。
15:45デルタ航空284便で成田発~日付変更線通過~空路ロサンゼルス着8:45。

~簡単に研修概略を紹介します~

企画の㈱井上フードサービスコンサルタンツより、
井上社長と専任コンサルタントの3名、
ツアー添乗員は近畿日本ツーリストより1名、
私達を含む研修参加者35名の総勢39名。

3月2日(土)~8日(金)7日間、
早朝から遅くまでの超ハードスケジュール研修です。

~主な日程及びスケジュール~

・1~2日目
成田からロサンゼルス(所要10時間:時差17時間)へ。
外食激戦地区で外食チェーン視察試食、
ショッピングセンター視察&セミナー講義。

・3日目
ロスのジョンウエイン空港よりデンバーへ。
外食チェーン視察試食。

s-デンバー空港

・4~5日目
デンバー空港からポートランドへ。
店鋪視察&セミナー講義。 

s-ポートランド空港

・6日目
ポートランド空港から空路成田へ(所要時間11時間15分)。

・7日目 
成田着入国審査通関にて解散。
    
                
今回、井上社長よりアメリカ外食視察のツアー参加を誘われた良い機会をいただき、
経理部長の家内を連れて参加させていただきました。

s-P1030813

アメリカは過去に2度ほど、ロサンゼルス、サンフランシスコ、Gキャニオン、
ラスベガス等へ外食視察を兼ねて旅行経験しておりますが、
外食視察に特化した研修は初めてであり、
価値ある多くの事柄を学ぶ場となりました。

朝食は毎日ダイニングレストランによるパンケーキ、玉子料理。
ランチはハンバーガーをメインのFFレストラン、
ディナーはFR中心にステーキハウスと一日6~7食。

全てアメリカダイニングであるハンバーグやステーキ肉料理ばかり食べ、
自らの舌、そして五感で捉え、
時流に乗って成長する外食チェーンの要諦を学びました。

私は、平素より外食事業を運営する企業経営者として、
「QSCの向上追求」そして「USPの強み」を特化させ、ウリ商品を更に磨き、
他社との差別化を図ることが重要であると認識し注力して参りました。

しかし今回の視察店鋪において、圧倒する集客力の強さを目の当たりにし、
QSC追求レベルの高さの重要性を再認識させられ、
自分の取り組んでいるQSCレベルの低さに大いなる反省を憶えることとなりました。

特に強く印象を覚えたチェーン店は3つあります。

「IN-N-OUTバーガー」、「アイホープ」、「チポトレ」です。

~IN-N-OUTバーガー~

s-P1030715

「IN-N-OUTバーガー」では、
店舗で生のポテトの皮を剥き、アク抜きをし、手動機器でカット後、
新鮮なポテトを直ぐにフライヤーで調理し、少なめの塩をかけ、
揚げたてを提供しています。

s-innout2

店舗でポテトを皮から剥いてカットして揚げて提供するとは、
私の予想を大きく越脱し、ここまでやっているとは思いもよりませんでした。

徹底的に品質に拘り「旨い料理を提供追求するレベルの高さ」に驚きました。

s-innout3

そして主力メニューを、少ない3アイテムに絞ることで高い生産性を生み出し、
USPを徹底し効率的なオペレーション化が図られていました。

s-P1030718

日本でも同様に通用する否かは分かりませんが、大きなヒントと学びがありました。
アメリカ外食の総合評価で1位のチェーンです。

その徹底振りにはやはり「経営理念が浸透」、
そして承継維持されていることが全ての根源となっている点にありました。

創業者の精神である「6つの憲法」が、
今も脈々と3代目のオーナーにわたって生き続けているのです。

時代の変化と共に多くの業務改革を行い変わらなければなりませんが、
変わってはいけないものは、やはり創業精神の「企業理念」であると痛感しました。

[IN-N-OUTバーガー憲法]

1.品質にあくなく追求をし続けよそしてそのことに集中せよ(冷凍庫を持たない)
2.お客様の声に耳を傾けよ(御客様が全てである:要望からルールを決めていく)
3.従業員は宝であり大切にしよう(時給を他社よりも高く設定)
4.シンプルにしよう(スタンダードの確立)
5.ゆっくり正しい状況判断で事業拡大する
6.成功の定義をもっている

オーガニック:セーフティ:ヘルシーを頑固に守り続けている。

~アイホープ~

s-アイホープ外部

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「アイホープ」では、パンケーキという得意な商品を見い出し、
それに集中特化することで成功を収めており、パンケーキの提供と楽しみ方に拘り、
4つの卓上ソース提供もその一例でした。

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ここでもINNOUT同様にメニューの絞り込みを恐れずに実行して、
USPを強くしていました。

小麦粉の選別は当然として、
いかにして旨いパンケーキを提供することができるかに、
徹底して拘り研究し続ける姿勢がメニューと商品に吹き込まれており、
メニュー表紙にもUSPであるパンケーキを徹底訴求していました。

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旨いパンケーキと玉子料理で朝食マーケットを独り占めする戦略であり、
ステーキを投入しないカジュアルファミリーダイニングです。

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~チポトレ~

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メキシカングリルで成長中のFF「チポトレ」も、
旨い品質提供を第一に拘り店内調理の徹底、
オーガニック、セーフティとオペの確立による生産性向上を果たしていました。

s-チポトレ

そのシステムを支えたのが、
マクドナルドの人材育成がベースとなっていることを学び、
やはり人材育成システムの構築の重要性を再認識しました。

s-チポトレ店内

全ての野菜、肉類は店鋪でカットし、ソースも全て店内仕込み。

1200店鋪全てを直営店鋪で運営し、創業20年で1000店鋪を超え、
いまも成長中のメキシカンFF、外食株価が最も高いチェーンです。
メイン商品はブリトーとタコスの少アイテム数です。

s-チポトレソース

5~6日目は、
ポートランドの地方展開で成功しているFR「シャーリーズ」の元副社長様より、
特に店鋪システム及び人材育成の仕組み作りの重要性など、
通訳を交えて長時間講話をいただきました。

教育詳細システムとプログラムの整備は大いに参考となりました。

s-P1030877

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きめ細かな詳細までの育成プログラム策定が店鋪展開を支え発展させていました。

s-ロッキー山脈車窓より

(車窓から遠くロッキー山脈アルプスの雪山は絶景でした・・・)

最終日の総括セミナー、参加者からの発表においては、
まさか24時と夜遅くまで続くとは思っておりませんでした。

井上社長の研修に対する姿勢の高さを学ばせていただき、
大きな反省と気付きをいただきました。

最後に皆さんと一緒に、
ビアボトルで乾杯した「クアーズ」の味は一生記憶から消えない味となりました。

s-P1030852

今回の視察を終えて「支持され成長している店舗企業は全て共通している」という、
「経営の原理原則」を改めて確認する良い機会となりました。

早い時流の中においても、やはり飲食の根本原則は不変です。

「より高い品質の追求」・「人材育成」・「ルールシステム構築」・「実行力」が、
高いレベルで追求・実行され続けており、
理念に対する本気度の高さが企業レベルの強さを作っているのです。

最後に、井上社長。
コンサル支援業に対する、
真摯な取り組み姿勢及び妥協しない追求姿勢を、
5日間同行させていただく中で同じ経営者として多くの気付きをいただき、
そして自身の未熟さと弱さを学ぶことができました。
感謝申し上げます。

必ず今回の学びを実行し弊社の更なる成長に繋げる覚悟でおります。

5日間同行の皆様方。
真剣に学ぶ姿勢を拝見し自身の振り返りとさせていただたことに、
感謝いたします。

添乗員の勝澤様。
通訳等多くのご配慮に感謝申し上げます。

社員の皆様。
研修期間中の留守をしっかりと守ってくれたことに感謝致します。

本当に価値ある研修に参加できたことに感謝申し上げます。


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