受け止め方を変える

2015年10月23日

弊社では毎月全社員が参加して、道徳について学ぶ場としてモラロジー勉強会を開催しております。
今回の勉強会は、「受け止め方を変える」という題材をもとにディスカッションを行ないました。

私達の身の回りでは、日々、様々な出来事が発生しています。
それは、身内のお祝い事や職場での昇進昇格といった喜ばしいものから、
財布を落とした、営業成績が振るわないという嘆かわしいものまで、多種多様です。
社員の皆様には、本題材の「受け止め方」について、それぞれ店舗や本社、
部署における業務を通じてどのように考えるか、ディスカッションして頂きました。

グループごとに発表頂いた内容を聴きますと、「後ろ向きでなく、何事も前向きに捉え行動する」、
「問題が生じた際であっても、他人のせいにしない」、「自分に改善すべき点がなかったか、振り返り模索する」など、
次なる行動を踏み出すための「前向きな言動」が多く見られました。

弊社では社員への道徳教育を目的として、「遵奉精神 ウィズリンク憲章10ヵ条」を制定し、
毎日唱和を行ない、人間的な成長を促すよう取り組んでいます。
本項には「プラス思考・常に前向きに」という一項があります。
ディスカッションを経て、各グループから前向きな言動が見受けられたことにより、
平素からの指導が実りつつあることを鑑みますと、代表として望外の喜びを感じるところです。

それでは、「受け止め方を変える」というテーマについて、論理的に考えてみます。
私達は、仕事そしてプライベートといった生活を通じて、様々な出来事に遭遇しています。
そして、起きた事実に対して何をどのように捉え行動に移すのか、
10人いれば10通りの解釈・結果が存在することもまた事実です。

例えば、あなたの周りで何か問題が起きたと仮定し、解決に向けての改善策を検討するとします。
入社したばかりの新入社員、管理職に属する役職者、経営者の立場にある役員、様々な立場が存在する中、
おそらく、提起される策そして問題を「問題として」捉えるレベルはそれぞれ異なるはずです。
それでは一体、何故このような事態が生じるのでしょうか。

様々な要因はあるでしょうが、その中の1つとして、私は物事の捉え方が人それぞれ異なるからだと考えます。
そこには年齢、経験、役職や立場など、様々な背景があるでしょう。
問題点を洗い出し改善策を図る上で、こういった背景が結果として、対処能力の差を生じることは仕方がありません。
しかしながら、人として正しい考え方を培うこと、人間力を磨き高めるよう努めることについては、
年齢や立場といったしがらみは関係なく、誰しも一律、生涯探求し続ける永遠のテーマではないかと私は考えています。

会社で制定している経営計画書には、道徳追求についてこのような記載を設けています。
『日々私達の周りで起こる事象の多くは、自分の心の表れである。
 道徳教育を中心に社員の心の高まりを目指し、善い行為を重ね人格形成に向けて取り組む。』

日常生活を送る上で、苛立つことは誰にでもあるでしょう。
一方、同じ状況であったとしても気持ちを荒立てることなく、寛容に受け入れることができる人も存在するのです。
すなわち、本テーマを読み解いていくことで明らかになるのは、受け止め方次第で、人生は大きく変わるということです。

落ち込み易い人は、間違いなく受け止め方が後ろ向きで、事態はマイナスの一途を辿るばかりです。
単純な論理ですが、プラスに捉えれば、人は落ち込むことはないのです。
では、どのように行動することがプラス発想を培うことに繋がるのでしょうか。

これは1つの考え方としてですが、私は身近な方及び周囲の環境に感謝することだと考えています。
先にご紹介したWL憲章10ヵ条には、「プラス思考・常に前向きに」という項目の他に、
「感謝の心・足るを知る」という一項を掲げています。
前向きな気持ちでなければ、感謝の心を抱くことはないのです。

お金が無い、恋人がいないというように、手元の不足を嘆くのではなく、自分には支えてくれる家族がいる、
心身共に健康な身体がある、毎日忙しいけれど、この厳しい世間情勢の中で自分にも仕事があると捉え、
ありふれた日常は決して当たり前ではないことに気付き、感謝の意を抱くことで、きっと人生は大きく好転するでしょう。

「感謝する心」の醸成に努めることが、何事にもプラス発想に受け止める心を培い、
結果として、自分の人生が前向きで実りあるものに繋がるのではないでしょうか。

株式会社ウィズリンク
代表取締役社長 江口 歳春


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