「ブランド力&仕組み化」

2018年5月21日

Column『道経筆録』 2018年4月号
「ブランド力&仕組み化」   WL代表 江口歳春

2018年4月25日、広島市中区の国際会議場において、第27期WL経営計画発表会を開催し、5月1日より新しい期がスタートしました。
これもひとえに、社員、業者様、ご来店いただいたお客様のお蔭であり改めて感謝申しあげます。
この度の発表会において、社員の皆さんには27期経営戦略大綱の前に特に次の2点についてお話させていただきましたが、改めてご説明させていただきます。

初めに、ブランド力、ブランディングとは何か?
企業ブランドや業態ブランドは、どの様にして形成されるのでしょうか。企業ブランドは社長メッセージ、メディアへの広報活動で作られるのでしょうか。業態ブランドはメニュー内容、価格品質、店舗デザイン、販促SNSで作られるのでしょうか。
これらの要因によってブランドイメージの一部が作られていることは間違いありません。しかし、社外の方々や店舗をご利用いただくお客様にとって、何が一番大切なのかが最大要素になります。お客様はメニュー価格、品質も見ておられますが、大半の方々は、そこで働いている社員である「人」を見てイメージを作られています。
会社訪問した際には、社員の挨拶や表情、身だしなみ服装、清掃レベルによって会社像をイメージされます。店舗においては、スタッフの挨拶、声出し、表情笑顔、接客応対を一番見ておられます。社員の言動や対応からブランドイメージを形成されることが最も多いのです。いわゆる「企業ブランド、業態ブランドは社員が作っているのです。」社員一人一人の言動や接客対応の積み重ねが、ブランドを作っているのです。

「東京ディズニーランド」は施設も素晴らしいですが、そこで働いている社員が輝きお客様をもてなす姿勢に対してお客様はブランドを見出しております。「リッツカールトンホテル」や「加賀屋旅館」も、お客様はスタッフの対応に感動されているのです。「スターバックスコーヒー」を利用するお客様も同様のご意見が多くあるようです。
同じ牛丼チェーンである「吉野家」と「すき屋」のブランドイメージは同じでしょうか。

私達も例外ではなく、スタッフ一人一人がブランドを作っているのです。クレームの多い店舗はそれがブランドイメージとして植え付けられてしまい、本来のブランドは消失し、悪いイメージを払拭することは容易ではありません。
WL社員の言動は、経営理念の追求と行動姿勢の現れであり、店舗社員の言動姿勢は、店舗理念「ばり馬元気宣言・とりの助情熱宣言・風雲丸がんばる宣言」の追求姿勢そのものです。経営理念とは会社や店舗のあるべき姿、目的、ブランドであり社員そのものです。社員にとって経営理念の追求が肝要であり、自身の志であり誇りとすべきものなのです。

次に、第27期WLスローガン「仕組みをつくる」についてご説明します。
日々の問題発生には課題が存在します。発生した課題をその場しのぎで対処したり、再発防止策を徹底しないで先延ばしにすると、同様の問題が繰り返し起きます。この課題を解決するためには、真に改善できるレベルで細部に配慮された完全なるマニュアルを作り、それを運用する仕組みを作ることで成果向上に繋がります。「決まったことを決まったとおりキチンとやる」仕組みを作ると実行力が生まれ、成果生産性が向上し、マニュアルの完全活用運用ができれば業績は必ず30%以上向上します。
現在、本社部門部署、そして店舗においてマニュアルが遵守運用されているのでしょか。残念ながら活用運用されていないのが現状ではないでしょうか。
原因は、全員がマニュアルを遵守し運用する仕組みが構築されていないことであり、それにより日々多くのクレームを発生させているのです。チェーン店は、ルール規程が遵守されていれば事故、クレームは大幅に減少し、生産性は飛躍的に向上します。特に加盟店様に対してマニュアル運用の不行届きにより、遺憾ながら同じクレームが何度も繰り返されており、離反客を増加させております。
PNさんに対する訓練指導方法に関しても統一性が無ければ、Aクルーによる新人PNさんへの育成も生産性が低下し早期退職にも繋がります。

世間では「マニュアル=ロボット人材」を作り、マニュアル使用は面倒で応用の効かない無機質な職場をつくると勘違いしている方が多くありますが、それこそ大変な勘違いです。まずは現場の意見を反映し徹底してマニュアル活用による指導及び稼働運用する仕組みを構築すること。そして毎月マニュアルを改訂し続ける仕組み化を構築することで、やがて改善応用ができる人財へと成長します。仕組みは企業、店舗の空気を変え、やがて社風や店風までも変え、仕事を通じて人が育つ仕組み作りになるのです。
今期は、徹底してDL設定を行い各部門のマニュアルをゼロベースから作り直します。それこそがWLにとっての働き方改革、仕事改革に繋がり、時短や休暇取得増加へと改革が進行すると考えております。本年は、経営理念追求に向けて難題改革を大幅に進めて参りますので宜しくお願い致します。
WLグループ代表 江口歳春


記事カテゴリー

最新記事

PAGETOP