心の修行・四国のお遍路の旅日記 記事一覧

2009年6月27日  お遍路の旅 

2009年7月6日

「四国八十八カ所 第65番~70番札所」

軽やかなリズム音が・・・夢心地の中で泳いでいる私の小さな耳の入り口をたたきます。
本日のお遍路は、前回と同様に週末の溜まった寝不足による重い身体にムチ打っての早朝強行となりました。
昨夜は、直営店舗の各ブロック長と部門のマネジャー達と13名で、我が家の中庭で「焼肉パーティー」で盛り上がりました。4人掛けテーブルと和卓にそれぞれ、ビール、発泡酒やウーロンで乾杯~! それにしても皆な感心する程良く飲むもんです。

 

 

社員達との飲食は、遠慮ない醜態振りで最高に盛り上がります。

 

城内ブロック長は、冷たいコーラーに焼肉と、キムチ盛りご飯を片手に「やっぱり焼肉には生のコーラーがええわ~!」すかさず、横から深田ブロック長の蹴りが入ります「お前な、ほんまにええかげんにせえよ!」(お互い様なのですが)

終宴の跡に残った残骸と跡片付けで24時でした・・・・。

 

第65番 三角寺(さんかくじ)

バスを降りて、タクシーに乗換えて寺の駐車場まで上ります。

 

 

寺の入り口は、自然石を組み合わせた2段階の石段です。初めの石段は少し緩やかですが、上段はかなりの急坂で全73段ありましたが、既に私の太ももが鳴いています。

 

 

境内に入ると、三角形の池があり、その中の島に大弁天が祭られています。
このお寺は、イボとウオノメに御利益があるそうで、薬師堂と山桜に御参りすると良いそうです。山桜は樹齢300年の大木です。隣には、小林一茶の句俳碑が建立しています。

 

 

帰りの石段もかなり急坂で足元がフラツキます。お天気は、曇り空模様で陽が差さないので暑さがしのげ助かります

 
第66番 雲辺寺(うんぺんじ)

讃岐国 香川県   涅槃(ねはん)の道場  第66番雲辺寺から第88番大窪寺へ
雲辺寺から、巡礼の旅は「涅槃の道場」に入ります。

雲辺寺には、歩いて登ることもできますが、急勾配の険しい山の為、今ではロープウェイを利用して上ります。

 

 

ロープウェイ出発時間は1時間に3本となっているので、12:40分に乗ることとなり、先に昼食を頂くことになりました。

 

 

~ 昼食 ~ サービスセンター 
温うどんに弁当・・・大変ご馳走様でした。

 

 

 雲辺寺は四国霊場で最も高い所(標高927メートル)にあるお寺。

 

 

ロープウェイ乗り場前には、数軒のお土産売店が並んでいます。焼きだんご屋、

 

 

たこ焼き屋の軒先で「シルバー色に輝く招き猫」を見つけました。

 

 

ロープウェイは約7分間で到着です。降りると直ぐに見事に連なる「青い紫陽花」が目に飛び込んでまいりました。綺麗な青色をつけております。

 

 

山頂駅からは、左右に徳島県側と香川県側とにプレートが敷かれていました。

 

 

以前もどこかで同じ様に県境のプレートをみたことがありましたが、残念ながら思い出せません。
杉の巨木が覆う参道の両側には、五百羅漢が座し、独特なお顔が参拝者をひきつけます。

 

 

このお寺は「おたのみなす」で有名です。成す=願いが成就する茄子が設けてあり、その上に座って祈願すれば願いは成就するのです。折角ですから私達夫婦も「おたのみなす」にあやかり祈願しました。

 

 

 (家内安全健康・事業繁栄・社員幸福・社会貢献・・・)

 

 

欲張りすぎです。
祈願成就の「マニ車」にも初めて触れました。
帰りは13:40分のロープウェイに並んで乗ります。車内のマイクから流れる若いガイドさんのかわいい声を聴きながら到着です。

 

第67番 大興寺(だいこうじ)

仁王像は高さ3メートルを超え、顔面には気合いが満ちていました。

 

 

その裏側には、こちらも3メートルを超えるでかい2足のわらじが奉納されていました仁王門をくぐり、手入れの行き届いた植木を過ぎると、カヤの大木があります。

 

 

建て看板には樹齢1200年と説明がありました。そのすぐ上には、楠木(クスノキ)があります。壮大な大木が石段にそれぞれ、空に向かって高くそびえております。
こちらも樹齢1000年と説明がありました。
その向かい側には「石造り五重の塔」がありました。

 

 

石階段を上ると、縁起の良い「三本葉の松」が立っております。
ご自由にどうぞと松葉が置いてありましたので、夫婦で一つずついただきました。
  

第70番 本山寺(もとやまじ)

仁王門は大きな屋根の安定感のある建物で「重要文化財」になっています。

 

 
赤い仁王さんに迎えられて入ると、正面奥に単層寄せ棟造り、本瓦葺きで国宝にもなっている本堂があります。
その手前右に大師堂、本堂左には立派な「五重の塔」があり、ゆったりとした落ち着きを感じました。
天候は曇りが晴れて、徐々に暑さが厳しくなってまいりました。暑い中でのバス乗り降り、境内移動、石段登り降りで、体力的にはかなり辛くなってまいりました。
汗を拭くハンカチも、かなり疲れてきました。
お経の声にも力が弱くなり、気を引き締めるために、拳に力を入れ大きな声で唱えました。

 
第68・69番 神恵院・観音寺(じんねいん・かんのんじ)

仁王門前に立つと、右には「四国第六十八・六十九番霊場」左には「七宝山 観音寺
神恵寺」と2つの札所が大きく書かれていました。ここは四国八十八カ所唯一の、一境内2札所です。同一境内なので移動がなく、本日の暑い巡礼の最後にして、ごほうびをもらった気持ちになります。

明治初期の神仏分離令などの関係で、同じ境内に神恵寺と、次の観音寺があるのです。
6月中旬には、神恵寺はあじさいの寺になり、あじさいの花が咲き誇っていました。
観音寺の本堂は、朱塗りの建物で、国指定の重要文化財になっています。軒下にたくさんの折り鶴が奉納されていて、親しまれていることが伝わってきました。

神恵院に参拝したあと、先達さんより「山の中腹に銭形展望台があるので、折角ですから行きませんか」と奨められ、徒歩往復で20分程度の道のりをフラフラになりながら、最後の持てるパワーを振り絞り、一歩一歩をかみ締めるように登りました。家内は元気に私よりも前を登っています。チドリ足でやっと展望台に到着すると、なんと眼下には、パノラマ180度の瀬戸内海が一望に拡がり、夕陽が迫りくる別世界が待ち構えておりました。
足もとから広がる公園の真ん中に、白い砂浜で巨大な銭形「寛永通宝」が彫られています。

 

 
西122メートル、南北90メートル、深さ2メートル、周囲345メートルもあるそうです。ここには瀬戸内海をバックに幻想の世界があります。他の観光客はカメラアングルを楽しんでおりました。私達夫婦は方々の旅行に行っておりますが、巨大砂の銭形は初体験でした。
展望大に流れる海からの潮風は、今日一日疲れた身体にとても心地よく、最高の癒しとなりました。
今回のお遍路は、寝不足と強い日差しによる暑さで身体はフラフラです。
最後の展望台からの景色には癒されましたが・・・少し・・疲れました。
早足でバスに飛び乗ると、強力な磁石となった座席にいきなり吸い込まれました。
瀬戸大橋を走る車内から、傾き始めた夕陽は本日の疲れを優しく包み込み、バスの心地よい揺れは、瞬く間に、夢見る揺りかごへと変わりました。

 

 本日の出会いに  感謝合掌!

「四国八十八カ所 第60番~64番札所」

2009年6月15日

2009年6月6日  お遍路の旅

本日お遍路の前日である6月5日の夜は、神戸からのお客様との懇親会として開発部社員を含めて5名で市内繁華街飲食店の宴席を設け、その後スナックにて水割りで楽しく懇談し、調子に乗りすぎたお陰で、帰宅が深夜におよび寝不足で遍路の参加となりました。
家内の運転する助手席で揺られながらウトウト・・・。

第60番 横峰寺(よこみねじ)
横峰時は、西日本最高峰の石鎚山(1982メートル)の中腹、標高700メートルのところにあります。四国霊場中、3番目に高いところにあります。急斜面のつづく難所のひとつですが、深山の空気を吸いながら登っていくと、山ふところにいだかれるという言葉がぴったりでした。
斜面に大師堂と向かい合って建つ本堂。標高700メートルから雲海越しに見える西条市街は壮大でした。

広い駐車場でバスを降り、そこから山頂にある横峰寺まで、マイクロバスに乗り換えます。狭い山の傾斜を蛇の様にクネクネした細い長い道路を20分程走ります。昨夜寝不足の影響でしょうか、激しい車の揺れに少し酔ってしまい気分が悪く、身体はヘロヘロになりました。小さな売店前の広場でマイクロバスを降りてからは、今度は徒歩となりますが、お寺まで行きは長い坂道を下りますが、帰りは長い上り坂で、非常にきつく「ゼエゼエ!」息が切れ、足のふくらはぎはガクガクとなりましたが、妻は余り辛そうな顔をしていない様子です。

 

 
第64番 前神寺(まえがみじ)

交通事情を考慮し、順路を変更し61番よりも先に64番へ回ることとなりました。
到着時刻はお昼12時を少し回っており、境内では別の団体お遍路30名位の方が、木陰でお花見の様に、皆で囲んで弁当を開いておられました。日差しが眩しく汗ばむほどの暑さになってまいりました。

御詠歌「前は神、うしろは仏ごくらくのよろづの罪をくだくいしづち」にあるように、このお寺は石鎚山と深い関係にあります。
極泉橋を渡り石段を登り、金毘羅大権現、十三仏の前を通って浄土橋を渡ると、本堂の手前に「お滝不動」があります。
投げた一円玉が貼り付けば大願成就するとの言い伝えがあります。多くの参拝者の方々もそれぞれ一円玉を投げ写真を撮っておられ、私も力一杯に一円玉を投げましたが、岩肌には貼りつきませんでしたが、上手く岩の上に載りました。

 

 

~ 昼食 ~ りんりんパーク

冷ざるうどん・握り寿司・茶碗蒸し・小鉢・・・感謝し大変ご馳走様でした。
広い見事な庭園には、大きな池があり、たくさんの錦鯉や野鯉がゆっくりと楽しそうに泳いでいました。

 

 

売店では地元の新鮮野菜が安価で売られており、家内は「金時芋」と「いよかん」を買いました。

 

第61番 香園寺(こうおんじ)

これまでのお寺は全て木造ですが、香園時は今までのお寺とは全く異なり、鉄筋造りの2階建近代建築で、大きなお寺です。
大聖堂の外にある、ロウソク線香立ては円筒状で周囲360℃どこからでも、ロウソクと線香を立てることができる様になっております。
大聖堂の左には立派な納経所が構えてあります。建物左側階段を2階に昇り、スリッパに履き替えて御参りします。2階には薄暗い本堂、大師堂があり、備え付けの椅子が設置されており、遍路さんは椅子に座ってお経を唱えます。収め札もお賽銭も全て2階の堂内です。1階は講堂となっています。
これまでの御参りでは全て起立してお経をあげましたが、今回初めて椅子に座って般若心経を唱えました。堂内には、大きな眩しい黄金色の「大日如来像」が優しくまぶしい光を放っていました。

 

  

 

第62番 宝寿寺(ほうじゅじ)

寺の入り口右側には、「一国一宮別当宝寿寺」と書いた大きな石柱が立ち、左には古い石標が4基並んでいました。

 

 

境内には、枯山水の庭園と落ち着いた佇まいの堂宇があります。
手水の右奥には、お寺には珍しい稲荷社があり、たくさんのキツネが祀ってありました。
本堂には、十一面観音像が安置されています。

第63番 吉祥寺(きちじょうじ)

本堂前には、高さ1メートル、下方に穴のあいた成就石がおかれています。目をつぶり金鋼杖を前に出し穴に入れば願いが成就すると言われています。

 

 
修行大師の左隣には、くぐり吉祥天があり、又をくぐると願いが叶うそうです。早速夫婦で又くぐり、合掌しました。
本堂と大師堂は回廊で結ばれていました。
本日最後の御参り「般若心経」のお経を勤めさせていただき、五か寺を無事御参りし、しっかりと祈願させていただきました。
もうすぐ17時を迎えようとしておりましたが、6月に入り、太陽はまだ高い位置から私達を見下ろしていました。
来島海峡を渡るバスの車窓からは眩しいほどに、海が銀色に輝いていました。
魚船や大きな船の往来から生まれる波が遠くに消えていく様に夕陽が写る絵画は、お遍路を終えた、私には何と至福の贅沢です。
本日も無事に御参りできました  感謝合掌!

5月30日「四国八十八カ所 第54番~59番札所」

2009年6月1日

 5月は弊社WLの新年度の月にあたり、今月26~27日1泊にて行なわれました「中期経営方針会議」の資料作成に、毎週末には自宅で経営戦略方針を考案策定しておりましたので、お遍路の参加が出来なかったので、1か月振りのお遍路参加となりました。中期経営会議終了のお土産となった肩凝りをお供に、重い身体にムチを打ち・・・出発となりました。

 
第54番 延命寺(えんめいじ)

ここのお寺は、以前は「近見山円明寺」と命名されていましたが、隣の第53番札所「円明寺」と似た名前だったため、郵便物が間違って届くなどのトラブルから、「延命寺」に改称された様子です。先達さんによると、瀬戸内しまなみ近くを走る延命寺の北側に近見山があり、展望台から来島海峡大橋が良く見えるそうです。

仁王門、山門をくぐり手水場の右側奥に「近見二郎」の愛称で知られている吊鐘があります。鐘の四面に寺や周辺の歴史が刻まれた貴重品のため、戦争中も軍用供出を免れたそうです。今では、大みそかの除夜の鐘で使われています。

 

 

 

 仁王門を出て帰り道の傍らに、ライトバンを留めて自家製アイスクリーム販売の方が目に入りましたので、1個アイスを買い食べながらバスに向かいました。
あっさりとした、手作り感のある懐かしい家庭の味を感じることができました。
第55番 南光坊(なんこうぼう)

霊場中「坊」がつくのはここのみです。
手水の左奥側には、宿坊があり、右には金比羅堂があります。
隣接には宮別「大山祇神社」があり信仰の場として親しまれているのが分かります。

本堂前に松尾芭蕉の句碑 「ものいえば唇寒し秋の風」 とありました。
ここは他にも8基、「俳句の碑」があることも知りました。
霊場を行くお遍路さんの中には、一句ひねりながらの方もいらっしゃるのでしょうか。

第56番 泰山寺(たいさんじ)

駐車場から徒歩3分で到着しました。山門はありませんが、入り口の石段を上がると、正面が宿坊、右に納経所、左に本堂があります。
本堂はいつでも参拝できる様に、いつも戸が開いているそうです。壮厳な雰囲気の本堂です。

 

 

正目には、歴史を感じさせる木製の古い「地蔵車」が飾られておりました。

 

 

昔のTV番組時代劇で大吾朗という子供が乗っていた風の木製の押し車です。
大師堂の前庭に、人なつっこさそうな、白い犬が2匹お出迎えしてくれ、少し癒されました。
 ~ 昼食 ~

昼食は車で20分程度走り、今治市内の観光客用らしい大型レストランです。

食事作法・・・「一滴の水にも天地の恵みを感じ、一粒の米にも万民の労苦を思い、ありがたく、いただきます」 感謝の心で合掌「いただきます」 
幕の内お弁当が用意され、小さなお椀にはあっさりとしたうどんが付いており、感謝して美味しくいただきました「ご馳走様でした」

今治は、タオルの生産が有名なところで、2階のフロアーには、色々なタオルが多数販売されておりました。小さいポケットタイプ、アニメキャラクターのタオル、大型バスタオルなど多種多様のタオルが販売されておりました。
私達夫婦も今治の記念としてタオルを2枚購入しました。毎度のことですが趣味を同じにする仲良し夫婦は、暗黙の呼吸で「猫がデザインされたタオル」をGETで決まりです(お土産の大半は猫関係のグッズです・・・猫に関してはグッズでも直ぐに異常反応する困った夫婦)
  
第57番 栄福寺(えいふくじ)

山門をくぐると直ぐに左側に大きな修行大師が蒼然と立ち、その横に「お願い地蔵尊」が迎えてくれました。

 

 

本堂の回廊には、箱車やギプス、杖などが奉納されています。これは、少年のお遍路さんがここまでたどり着き、歩けるようになった記念の品だとか。
大師堂外観の長押には、干支が隠し彫りされていますが、どうしても十二支を見ることができませんでした。
納経所の売店で、このお寺で有名な「千枚通し」を買いました(シャレではないですが、1000円)

 
 

第58番 仙遊寺(せんゆうじ)

バス駐車場からの沿道に、重たそうに沢山のつぼみを抱えたアジサイの花が、満開を待ち遠そうに迎えてくれました。
大師堂の左奥側には、大きな「修行大師像」が建立され、像の周囲はぐるりと1周する様に八十八箇所全てが記載されてある踏石となっておりまず。
大きなシャクナゲの花、イチョウの木が大師堂を見守っている様でした。
広い庭には「慈悲観音」供養塔があり、その横にある鐘桜では、一人旅の遍路さんが、お弁当を取っておりました(大変ご苦労様です)
帰り道では、さっぱりとした柚子ジュースのお接待をいただきました(ご馳走様でした)
第59番 国分寺(こくぶんじ)

奈良時代、各地に七十寺建立されたという国分寺ですが多くは衰退したそうです。
四国各県では、札所として残っています。

手水の後ろに、とくとく弁財天、右側には薬師如来壷がありました。
線香立ては、本堂と大師堂兼用という珍しいものでした。

 
 

 

本堂と大師堂の間には、金比羅権現が祭られています。
明るい境内には樹齢300年以上ある、それはみごとな江戸桜が植えてあります。

 
 

本日最後のお経「般若心経」もしっかりと勤めさせていただき、家内安全、企業繁栄、社員の成長と幸福成就を六か寺で御参りしました。

 

 

帰り際、勅使門の扁額に目が留まりました。「西山精舎」とある文字は、お大師さんの直筆と伝えられており、祈りのこもった文字にみえました。

 
 

合掌~礼拝。

これまでのお遍路では、夫婦で御参りするのだから、なるべく必要な荷物は一人でまとめ手分けして持参する方が良いだろうという思いから、御参りする再に御札箱に入れる御札は家内の分も私が持参し、御参りの都度家内に渡し、お賽銭は家内から御参りの都度私が頂いておりましたが、今回よりそれぞれで持参する様に変更してみましたら、その方が手際も段取りも良くなりました。ローソクとお線香、ライターは、まとめて一人が持参する方がよさそうなので、今まで通り私がまとめて持参することとしました。
バスを走らせ30分程で休憩場所「来島海峡PA」に到着です。

 

 

最後のお土産場で、お母様から頼まれていた、金時芋と「生うどん」を購入し帰路に向かいました。

無事六か寺の御参りを済ませ、車内で先達さんの先行で本日のお勤めを終えて、すがすがしさを憶えました。
次回はいよいよ、60番札からとなり残り29か寺となります。

これからは、誰にも邪魔されない車内で私の時間「読書」の世界を楽しみます。

本日の出会いに感謝  合掌

2009年4月26日  お遍路の旅 

2009年4月30日

 昨夜からの降り注ぐ冷たい雨が、今朝になってもまだやまず、小粒の春雨となって落ちておりました。
4月の下旬に入り、3月に戻る様な少しい肌寒さを憶える晩冬の1週間でした。今回のお遍路は、以前より家内の母親と一緒に御参りできることを楽しみにしておりましたが、体調が思わしくないので残念ながら諦めることとなりました。3名のバス予約をしておりましたので、今回のお遍路は、お遍路初体験の順爾(私の次男)を誘っての親子3名で6か寺を巡ることとなりました。

家内の愛情がたっぷりと詰まった、「海苔おにぎり」を抱えて、冷たい春雨の中を元気に G0!
第53番 円明寺(えんみょうじ)

前回のお遍路では、行く先々で「桜」の満開が咲きほこっており、ソメイヨシノによる春爛漫を満喫しましたが、今回は三~五分咲きの「ツツジ」がお出迎えで、またまた季節の変遷を感じることができます。草花は裏切ることなく正直に、季節をそのまま連れてまいります。
私達を迎えて包みこむ「ツツジ」に感謝します。

 

 
大師堂の左奥には、十字架の形をした石灯篭がひっそりと立っています。マリア観音のように見え、先達さんからは「隠れキリシタン」信仰に使われていたと聞きました。

キリシタン石塔がある境内です。

順爾は、初めてのお遍路の作法に戸惑いながら、ろうそくに火を灯し、線香に火を灯したりと、慣れない手つきと作法で慌しく私の指示についてきておりました。

 

 

お接待に「あられ菓子」と「ヤクルト」をいただきました。  お接待に感謝合掌!

 
第52番 太山寺(たいさんじ)

 

 

山門をくぐりすぐ左に「ミツバチ」が大きな巣を作っており、たくさんのハチが舞っておりました。
立て札には「ミツバチに注意」とありました。刺された人もいるそうです。

本堂右手にある鐘桜堂の壁面には、3枚の「地獄極楽寺絵図」が描かれています。

 


 

地獄と極楽の間にある絵には、閻魔大王が人間の生前の善悪を審判しています。下には三途の川、地獄絵を覗き込む鬼の彫刻もあり、つい自分を振り返ってしまいました。「嘘をついたら、閻魔さんに舌を抜かれる」と子供の私に言った母の声も聞こえてきました。

今になってやっと、その意味が少しは理解できそうです。

 

 

国宝の本殿は威風ある姿に鎌倉様式の建築美を感じることができます。
大きな屋根の向こうには、のどかな松山の町並みが遠くまで広がっておりました。
境内には「ツツジ」が綺麗に色を放ち、心を癒してくれました。

 ~ 昼食 ~

本日の昼食は「民芸伊予かすり」の大きな老舗レストランです。
玄関をくぐると、右奥に人力車が2台並ぶレトロ感が「かすり」の歴史と老舗を感じさせます。

食事作法・・・「一滴の水にも天地の恵みを感じ、一粒の米にも万民の労苦を思い、ありがたく、いただきます」 感謝の心で合掌「いただきます」 

卓上のガスコンロには、味噌汁の鍋がセットされており、熱々の味噌汁をいただきました。炊き込みご飯は、保温ジャーにお替りできる様にとセットしてあり、私は少しだけお替りしました「ご馳走様でした」
店外には、お土産売り場が並んでおり、先達さんが「ここの塩ソフトは本当においしいですよ」の誘惑に負けて、伯方の塩ソフト250円を美味しくいただきました。

順爾は、八十八箇所の全図が描かれている「お遍路マップタオル」をGET。

  
第48番 西林寺(さいりんじ)

 

 

境内の西南150メートルほどの場所にある杖の淵は、大師の伝説があります。日照りに苦しむ人のために、大師が地に杖を突き立て一心に祈願すると、清水が湧き出て泉となり、人々の困苦を救った。この淵の水は「名水百選」に選ばれています。

大師堂が新築されており、木柱や木壁が新しく、明るく白っぽい色をしておりました。

境内には、非常に多くの参拝者が溢れ、線香をあげ、お経をあげるのに待ち時間が必要でした

 

 

第49番 浄土寺(じょうどじ)

 

 

住宅街の細道を歩いていると、急に仁王門にたどり着きます。下から見上げると、大きく羽を広げたような形です。仁王像には、虫食いもありますが、長い間遍路を見守ってきた自負に満ちた顔つきで、力強いエネルギーを感じました。2体の仁王像から寺を守る気迫が伝わってまいりました。

また、春風が強くなり、風の吹き荒れる音に竹の葉ずれもみられ、風情を感じました。

 
第50番 繁多寺(さんたじ)

 

 

大師堂には、お大師さんの木像が祀ってありました。
その像にやわらかなオレンジ色の斜光が当たり、大師の厳しさ、あたたかさが感じられた瞬間でした。

広い境内は公園の広場を感じさせます。
池も非常に大きなもので雄姿を描いております。

 
第51番 石手寺(いしてじ)

 

 

 門前の洗い石という石橋の横には、衛門三郎がひざまずいた像が建っています。衛門三郎は亡くなる直前、大師に許され、彼の名を書いた石を握らされます。

 
その石を、道後の豪族の長男が握って生まれたことが、寺名の由来であると聞きました。

ここから、絵馬堂にもなっている回廊形式の参道を歩きます。

 

 
道なりに、仏具、やきもち、土産品などを売る店が並び、まるで縁日にでも来た気分になりました。

仁王門には両脇に4メートルの「大きなわらじ」がかかっており、金鋼力士像前にもたくさんのわらじが奉納されています。

 

 

順爾はデジカメのアングル探しがいそがしそうです。

本日最後の御参りで、癒しのご褒美をいただきました。
疲れた私達を一番癒してくれるご褒美・・・そうです「猫チャン」しかありません。

 

 

喉の乾いた夫婦に、オアシスの湧き水の如く「わ~ 猫チャンがいる~」
やはりこの夫婦は猫に関しては異常な反応を示します。自宅に猫5匹と同居しているのにもかかわらず、猫が好きなのです。順爾も呆れ顔をしていますが、彼も大の猫好きです。

 
今回の先達さんは、前回同様の山中先達さんでした。とても親切に作法なども教えていただき勉強になります。

「般若心経」に順爾も少し慣れた様子で、最後のお経を無事終え 祈願~合掌~礼拝。

1時間余りで帰路「来島海峡PA」に到着、休憩です。
前回の3月は、陽が水平線に沈みかけようとしておりましたが、4月下旬になり、まだ陽は高い位置にあり、1か月余りで日の長さを感じました。

今回も、お母様と我が家の土産に讃岐「生うどん」を購入し、しまなみ海道を渡り帰路となります。先月より、週末の高速道路料金は1000円を上限となりましたが、本日のしまなみ海道大橋の交通量は、いつもより少し多い程度で、大きな混雑は見られませんでした。

無事に六か寺の御参りを済ませ、少し疲れた身体を横たえた車窓から眺める景色に、心地良い心の安らぎが訪れました。

これからの2時間は、バスを活用して邪魔をされない「読書」ができる幸福に感謝です。

順爾も私の横の座で、難しそうな読書をしておりました。

家内は心地良さそうにバスの波に身をまかせ、優しい笑顔で、猫達に囲まれた夢の世界の続きを旅しているのでしょうか。
                         
 無事お遍路を終え感謝 合掌

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