「海外ばり嗎~展望」

2017年5月9日

『道経筆録』
「海外ばり嗎~展望」  WL代表 江口歳春

現在、海外のばり嗎出店が加速しておりますので、少しご理解をいただく機会として、先日訪問したフィリピンの視察内容を報告します。
ASEANにおける、海外店舗拡大をイメージして下さい。

2月末、ばり嗎ラーメン加盟希望のフィリピン企業様との面談、商圏立地探索のために
ウィズリンクより4名でフィリピンを訪問しました。私のフィリピン視察は7年ぶりとなりました。

マニラ空港から市街地に向かう道すがらで見る光景は、7年前の状況とほぼ一緒で変わらないフィリピンを見た一方、市内中心部には高層ビルが立ち並び、急速に拡大する経済状況も垣間見られました。

そして、戦後70年の中で貧富の差がとてつもなく開いてしまった国の一つで、人口1億人のフィリピンのうち、世帯収入が月収4.6万円以下の所得層が全国民の78%というのが現実です。
そんな状況でも全国800ヶ所にショッピングモールが出来上がりましたが、ごく少数である5~8%の富裕層向けのA級モールと、全体の2割程度の中間層向けのB級モール、そして残りの8割弱が貧しい層でも楽しめるC級モールになっています。
多くの方が貧困層と言われ、スラム生活を余儀なくされています。
3年前より人口が増加に転じており、市街地ではひどい渋滞が起き、移動時間に大きなロスが発生しております。

世帯収入4.6万円以下であっても外食の習慣があり、エンゲル係数(家計の所得に対する食費の比率)は、なんと50%なのです。低所得でも外食と食にお金を使います。
貯蓄習慣の薄いフィリピンでは収入のほとんどを消費に充てます。
そして、その外食もローカル食は非常に安価です。

フィリピンの国民食とまで言われる「Jolibee」(ジョリビー:ハンバーガーとチキンのお店)のセット価格は、99ペソ(230円)程度です。
ミスタードーナツは1個16ペソ(37円)・・・(共に美味しく無い)です。
低価格の外食レストランやフードコートは、毎日夕方6時には沢山の来店客で賑わいます。
中間層で賑わうフードコートのステーキランチは145ペソ(334円)です。
そしてスターバックスのドリップコーヒーが105ペソ(242円)です。
目を疑うのが、スターバックスの賑わいようです。

日本のスターバックスだと、小さいShortサイズが一番出るようなのですが、フィリピンのスターバックスの店頭にはShortの文字は無く、Tall(普通サイズ)からはじまりVenti(とても大きいサイズ)までなのです。
そして、ほぼ全員がVentiを買っているのです。
「なぜ?」と聞くと、「Grande(大きいサイズ)と20ペソしか変わらないから」との答えでした。
少しの差なら、大きいものを!という国民性らしいです。
そしてスターバックスに若者が多数いるのも、その国民性から来るプライドというか見栄というか、「スタバにいる私格好いいでしょ!」という訳で、この辺りの思想は日本よりも進んでいるのかもしれません。

一方、日本の人気ラーメン店の価格は、一風堂が380ペソ(880円)、凪ラーメン390ペソ(900円)と、かなりの高価格で提供されています。他のラーメン店も350~380ペソ位で提供されています。
いずれもA級モールへの出店であり、繁盛しております。
もっと安価で旨い日本ラーメンが提供できれば爆発的な人気となることは間違いありません。
ばり嗎は今年の夏頃に1号店を成功させ、一気に多店舗拡大を推進し、フィリピンで一番店舗数の多い日本ラーメンチェーンの展開を計画中です。ご期待下さい。

更に、日本以上に発達しているのがFacebookなのです。
フィリピンではFacebookの投稿は、データ通信料の対象外という契約形態が多いらしく、Facebookをどれだけ使ってもデータ通信はゼロ円だというのです。
ネット検索ももはやGoogleではなく、Facebook検索を使う方が大半だと言われています。
ここまでくると日本をしのぐ勢いで、「日本より遅れている!」とは言えない状況です。
ASEAN各国にはASEAN各国の独自の事情があります。
日本より遅れている部分もありますが、進んでいる部分もあります。

ウィズリンクグループとして、国内の出店は停滞しておりますが、海外出店は順調に推進しております。
3月16日マイタウン店(マレーシア クアラルンプール)、3月18日バリ店(インドネシアのバリ島)、4月18日風雲丸香港店、4月末パビリオン店(マレーシア クアラルンプール)、4月末シカラン店(インドネシア ジャカルタ)、続々と・・・いずれも有名な好立地に出店します。
マレーシアのパビリオン、バリ島は日本人観光客も大勢訪れる人気スポットエリアですから、知名度も向上します。

これから海外店舗数は、とりの助も出店し更に増加してまいりますので、是非注目して下さい。 
 


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